損益計算書のキモ②
連続的にとらえる。損益計算書は前年度と比べながら読んでいきます。
重点は、売上と当期純利益です。
①売上プラス+当期純利益プラス
→ もっとも望ましい
ただし、売上高の伸びと利益の伸びが比例しているか、比例していないのであればその原因を分析する
②売上マイナス+当期純利益プラス
→ 営業利益をみて、営業利益がプラスになっているかどうかをみます。経費削減の効果ということであれば望ましい形といえるでしょう。
しかし、営業外収益や特別利益によるものである場合は、表面上利益は出ているものの、利益を出す実力がなくなってきているかもしれません。
③売上プラス+当期純利益マイナス
→ 考えられるのはコストの増大ですので営業利益をチェックしましょう。商品の値下げ、コスト増が原因となっている場合は、営業利益の改善策を考える必要が出てきます。
社員の増加、新たな賃料、店舗のリース代などが増えている可能性があります。経費が増大している場合は、売上を増やすという軸か、経費の適正化を図るという軸かで次の策を講じるということになるでしょう。内装費などの初期投資が多額であり減価償却費も多額という要因も考えられます。
基本は営業利益を中心に検討するべきで、どの経費が営業利益を減じているかを見極めます。アルバイトの人件費ということであれば、店長のシフト管理が適切ではないといった問題点が浮上してきます。
その他、外部要因として仕入れ価格の高騰、仕入れ食材のレベルの変更、廃棄率が高まったなどがあり得ます。
④売上マイナス+当期純利益マイナス
→ ある意味では、売上も減って利益も減ったのですから分かりやすい例とはいえます。売上をそもそも上げないといけない、販管費を減らすといった策を講じる必要が出てきます。