資金繰りの安定化
資金繰りが続かなければ企業の存続というのは危ぶまれる事態となります。
そこで,資金調達の安定化を図るのは社長の仕事だといっても良いでしょう。
中小企業の資金調達といえば金融機関からの借入です。ただし,事業の建て直し中という場合は融資を断られるケースも多いといえます。
そうすると,資金繰りを安定化させるには「支出を抑える」しかないということになります。
いわゆる「入りは早く,出はできる限り遅らせる」というものです。
ドラッカーは「創造する経営者」の中で,利益なる概念は存在せず,存在するのは「売上」と「コスト」だけである。そして,「コスト」の大半は「売上」には貢献していないという論旨を述べていたと思います。
したがって,製造原価、販管費、役員報酬、人件費の削減を資金繰りのためには行わざるを得ません。
もっとも,経常収支がプラスになっても,財務支出により資金流出がおさまらないという場合があります。もうけても出ていってしまうわけですね。
財務支出、要するに借り入れの返済が負担になっている場合は、金融機関にリスケジューリングの依頼を行い,資金繰りが回るようにしないといけません。