証券会社で取引繰り返しによるコミッションの説明義務違反の事例
東京地裁平成28年5月23日によれば、取引損失及び弁護士費用相当額の賠償を請求した事案である。
本判決ですが、わずか1カ月の間に、合理的理由もないのに被告証券会社主導により、手数料目的のための過当な頻繁売買が勧誘されていること、取引を繰り返すことにより多額の手数料を要することになる点についての説明が十分に行われていなかったという説明義務違反があったと認定されています。
そのうえで、損害については、
・委託手数料から売買利益及び金利・配当を控除した額に加え
・弁護士費用
・過失相殺否定というものです。
市場取引の場合にも、説明義務違反を肯定した点で画期的といえるとのことです。