202X年、人余り再び?
日本経済新聞に、現在失業率がほぼゼロの日本で、Aiが導入されるから早ければ2020年には、人余りが起こるという「占い」がのりました。たしかに、人が少ないので人が少なくても廻る仕組みを導入していった結果、というのは、産業革命とあまり理屈の上では変わらないように思います。
もっとも、こうした記事を吹聴しているのは日本電産。望ましい筋道ということだろうか。
日本は有効求人倍率は1.51で、完全失業率は事務系は0.31になるなど、完全雇用状態になっており、人手不足が深刻化している。コンビニでベトナムの方が多いというケースもあるだろうが、今後、移民ということも考えていかなくてはならない。日本では、東京を中心に、サービス業も多くこれらはAIによる代替は難しく、人によるサービスとならざるを得ない。今後は、労働の担い手がいなくなれば残業も増えるだろうし事業拡大やサービス維持に支障をきたしかねないといえます。日経の取材では、現在の仕事のうち3割が機械に置き換えられるといいますが、高価なリース契約に代表されるように、人ひとりいれば足りることも多く、人の価値そのものをあまり低く見積もっている点で機械的な印象を受けます。
リクルート系は2015年には失業率が上昇に転じるということですが、そのすべてが労働環境だけで論じられないであろうと思います。リセッションが始まれば求人も減少します。もっとも、AIの発達により社員に一段と高い水準の能力を求める、との指摘もある一方で、人間の足らないところを補う機械でなければAIの意味はないのではないか、とも思います。
そこまでの、外部環境を変化させるパワーがAIにあるか、特に求人が多い、介護、飲食、自動車運転、商品販売、営業をどう、AIに置きかけていくのか、疑問もあるところです。事務系も人間力が意外と求められるところで、それは求人にも端的にあらわれているのではないか、と感じます。