JC女体盛り事件―経費に該当するのか。

【判示事項】 請求人の負担した代表者が青年会議所の会議等に出席するための交通費、宿泊費及び日当は、代表者に対する給与に該当するとした事例

【判決要旨】  請求人は、代表者が青年会議所の会議等(本件各会議等)に出席するための交通費、宿泊費及び日当(本件旅費交通費)は、本件各会議等を含む青年会議所の活動が経営者に対する教育費用、請求人の受注活動費用及び新規事業開拓費用としての性質を有していることなどからすると、請求人の事業の遂行上必要な費用であり、代表者が負担すべきものではないことから、代表者に対
する給与に該当しない旨主張する。しかしながら、本件会議等は、特定の個人又は法人の利益を目的として行われるものではなく、青年会議所の定款に掲げられた公益的な目的及び事業の内容に則した活動が行われ、代表者は、そのプログラムに沿った活動を行っており、代表者が本件会議等に出席したことが、取引先の確保や代表者の経営者としての能力の向上、新規事業の開拓に寄与することになったとしても、それは青年会議所の活動に付随する副次的な効果にすぎないことなどからすると、本件旅費交通費は、社会通念に照らし客観的にみて、請求人の事業遂行上必要な費用ではなく、代表者が個人的に負担すべきものであるから、代表者に対する給与に該当する。

【参照条文】 法人税法22-3

法人税法34-1

【掲載誌】  裁決事例集No.100

1 事実
(1) 事案の概要
本件は、○○業等を営む審査請求人(以下「請求人」という。)が、請求人の代表者が青年会議所の会議等に出席するための交通費、宿泊費及び日当を、旅費交通費として損金の額に算入し、法人税等の確定申告を行ったところ、原処分庁が、当該費用は請求人の事業の遂行上必要な費用には当たらず、代表者に対して給与を支給したものと認められるとして、法人税等の更正処分等を行うととも
に、源泉徴収に係る所得税等の納税告知処分等を行ったのに対し、請求人が、原処分庁の認定には誤りがあるとして、これらの処分の全部の取消しを求めた事案である。

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