袂を分かつ。
金曜日に中部チャレンジゲートでセミナー講師をつとめさせていただきました。
多くの方にご参加いただきまして改めて御礼申し上げます。
友人同士で事業を立ち上げるケースは珍しくありませんし、最初は友情や互いへの信頼がプラスに働くものです。この点は付け加えておこうと思います。
しかし、事業が成長し、複雑になってくると共同経営者の関係は誤解が元で悪化するということもあり、友人意識があって本音をぶつけづらいという環境が出てくることになります。
友人たちがうまく適合できない場合に退職を促すというのはとてもつらい仕事になります。
袂を分かつ、と決めたら借金をして、相手の持分を買い取る、という行動に移して、相手との友人関係までは同時に壊さないように努力する必要があります。友人と事業をやることについてはネガティブに考えているわけではありません。さらに深い友情が育まれるかもしれません。
しかしながら、問題が起きたら風林火山での対処が必要になるということです。共同経営者が友人である、ということは、問題に目をつぶるという言い訳にはなりません。こうした対応が長引けば従業員に対しても不安を与え分裂を招きかねません。
パートナーシップを解消するならば、できる限り相手方には寛容な対応をしたいもので、可能であれば相手方の持分を買い取るということが良いと思います。
自分が感情的に好きな人ではなく、必要な人を友人の中から見出すことができれば最高でしょう。
しかし、雇う人は業界に詳しく、起業家を労力面というだけではなく、知識面、経営面でも力を合わせて足りないものを埋めてくれるナレッジ・プールになってくれる人を探す、という観点でパートナーを探すようにしましょう。